出雲市監査委員告示
第2号
地方自治法(昭和22年法律第67号)第199条第2項の規定に基づく行
政監査を実施しましたので、同条第9項の規定により、その結果報告書を別紙
のとおり公表します。
平成27年(2015)2月9日
監 査 第 1 1 9 号 平成27年(2015) 2月 9日
出
雲
市
議
会
議
長
様
出
雲
市
長
様
出 雲 市 教 育 委 員 会 委 員 長
様
出雲市監査委員
周
藤
滋
出雲市監査委員吾
郷
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一
出雲市監査委員川
上
幸
博
行政監査の結果について(報告)
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行
政
監
査
結
果
報
告
書
第1
監査の対象
政策企画課、広報情報課、自治振興課、平田支所地域振興課、
平田支所市民福祉課、佐田支所市民サービス課、多伎支所市民サービス課、 湖陵支所市民サービス課、大社支所市民サービス課、斐川支所健康福祉課、 総務課、財政課、管財契約課、資産税課、福祉推進課、子育て支援課、 高齢者福祉課、健康増進課、市民課、保険年金課、出雲中央図書館、 文化スポーツ課、文化財課、環境政策課、環境施設課、観光交流推進課、 農業振興課、道路河川維持課、地籍調査課、都市計画課、下水道管理課、 平田上下水道事務所、出納室、教育政策課、学校給食課、出雲科学館、 消防総務課、警防課、出雲消防署、平田消防署、大社消防署
第2
監査の範囲および目的
重要備品(取得金額100万円以上)の管理運用について、効率性及び合理性と いった視点から調査し、重要備品の適正な管理運用に資することを目的として実施 する。
行政監査テーマ『重要備品の管理運用について』
第3
監査の実施期間
平成26年(2014)11月3日から平成26年(2014)12月19日まで
第4
監査の方法
今回の監査は、管財契約課において平成26年6月に調査しとりまとめられた 『高額備品基礎表』とIPK(出雲市内部情報システム)の備品管理システムで重 要備品として登録された備品を基に監査委員事務局で独自に作成した『ⅠPK(備 品管理)・重要備品一覧表(所属別)』との照合作業を行い、各課で管理する重要備 品がこの2表で一致しているかどうかについて照合するとともに事前照会事項を 監査対象課に送付し、その回答に基づき、重要備品が適正に管理運用されているか という観点から監査および実地調査を行うと共に、関係職員に対する事情聴取等の 方法により実施した。
第5
監査の着眼点
~出雲市物品管理規則に基づく適正な処理~ (1)重要備品の取得状況について
(2) 重要備品の管理状況について ① 保管方法、保管場所は適切か ② 修繕又は改造の手続きは適正か ③ 備品台帳の整備は適正か ④ 備品番号の表示は適正か
⑤ 管理点検体制は構築されているか (3) 重要備品の活用状況について
① 取得目的に沿った利用がなされているか ② 効率的に活用されているか
(4) 重要備品の処分状況について ① 不要備品の処置は適正か
② 売却および廃棄の手続きは適正か
第6
監査の結果(総括)
この度の行政監査の結果、監査対象課すべてにおいて『出雲市物品管理規則』 に基づき適正な重要備品の管理運用が行われていたとは判断できない状況であっ た。
関係各課等への指摘事項、改善・検討を要望する事項については、次のとおりで ある。
【政策企画課】
マリンタラソ出雲のPCサーバと出雲国際交流会館交流棟のピアノについて、I PK(出雲市内部情報システム)の備品管理システムの所管替の手続(出雲市物品 管理規則第7条第1項)を実施されたい。
【広報情報課】
移動通信用無線設備について、広報情報課と佐田支所及び平田支所間の所管替 の手続(出雲市物品管理規則第7条第1項)を速やかに実施されたい。あわせて、 所在場所についても現在佐田支所所管の黒山、窪田基地と同様、実際に所在する基 地名を登録されたい。
【多伎支所市民サービス課】
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【福祉推進課】
講演会等で聴覚障がい者の方の聞こえを補助するための機器である赤外線放送 システムについては、それに替わる機器が設置されたために現在は使用されていな い。このシステムは購入後、13年余りが経過しており、今後、他の施設でも使用 できないということであれば、備品の返納(出雲市物品管理規則第8条第1項)を 検討されたい。
【子育て支援課】
子育て支援センターに配備されているカラオケセット機器は、今後の使用が見込 まれなければ、他部署への所管替えを検討されたい。なお、他部署でも不用であれ ば、備品の返納の手続(出雲市物品管理規則第8条第1項)を実施されたい。 【高齢者福祉課】
南部福祉センターの特殊浴槽は、現在使用されておらず、設置から15年が経過 している。廃棄する方針であれば、速やかに備品の返納の手続(出雲市物品管理規 則第8条第1項)を実施されたい。
【健康増進課】
不用となったトレッドミル1台は、速やかに備品の返納の手続(出雲市物品管理 規則第8条第1項)を実施されたい。
【市民課】
旧庁舎にあったスライド式書架については、旧庁舎解体撤去時に処分されている が、未だ重要備品として登録されている。速やかに備品の返納の手続(出雲市物品 管理規則第8条第1項)を実施されたい。
【文化スポーツ課】
①出雲ドームクラブハウスのフィットネス業務ソフトは体力測定用の備品である が、その用途ではなく、入退室管理にのみ使用されており、機能が充分活用されて いない。その活用方法等再度検討されたい。また、これは6種類あり、個別には 100 万円に満たないため通常備品として登録してあるとのことだが、そうであれば 高額備品基礎表にあげる必要はなかったと考えられる。
用なし)などの備品についても、備品の返納(出雲市物品管理規則第8条第1項) 等検討されたい。
④所管の重要備品が非常に多く、その中で重要備品としての登録漏れ、通常備品と の登録誤り、数量の誤りなどが見受けられたので、速やかに手続を実施されたい。
また、ほとんどの備品が指定管理施設に保管されているので、指定管理者と管理 及び効率的な活用について十分連携を図られたい。
【環境政策課】
騒音振動測定装置は、壊れた部分があり検査が合格しないため現在使用されてい ないとのことだが、修理して使用するのか、別の計測器もあるので備品の返納の 手続(出雲市物品管理規則第8条第1項)を行うのか速やかに検討されたい。
また、チッパシュレッダーも現在稼働していない。今後の用途について検討され、 不用であれば備品の返納の手続(出雲市物品管理規則第8条第1項)を実施された い。
【下水道管理課】
馬木古志地区処理場にある工事用ファイバースコープは、現在は請負業者が検査 用具を準備しているため使用していないとのことである。他で使用することの可能 性を検討され、不用であれば備品の返納の手続(出雲市物品管理規則第8条第1項) を実施されたい。
【出納室】
所管の金杯は、金額、取得日、受入事由等が不明とのことである。所有の必要性 がなければ、備品の返納(出雲市物品管理規則第8条第1項)を検討されたい。 【消防本部(消防総務課、警防課)】
所管の重要備品が非常に多く、その中で重要備品としての登録漏れ、通常備品と の登録誤り、また、管財契約課が平成26年6月に高額備品調査を実施した際に提 出された備品一覧と一致しないものも多く見受けられた。速やかに備品登録の手続 や訂正を行われたい。
【管財契約課】
1 備品管理の徹底について
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頼)」により、合併後新たに購入等した備品だけでなく、合併前の各市町にあった 備品についても、このIPK備品管理システムによって移行登録することとされて いたが、実際には行われていないものも多く、合併前の各市町の備品標示のままの 備品も多く見受けられた。
さらに、平成26年6月に管財契約課が、全庁的に高額備品(1件100万円以 上)の調査を実施した際にまとめられた高額備品基礎表を見ても、備品番号、規格、 名称、取得金額、取得年月日などが記載されていないものが非常に多く、この表と IPK備品管理システムに登録されている重要備品とは一致しないものも多くあ り、このことからも各所管課における出雲市物品管理規則に基づく備品管理の認識 が欠如していると言わざるを得ない。
また、かなり年数の経過した備品や需要がなく使用されていない重要備品につ いて、出雲市物品管理規則に基づく備品の返納の手続きがされていないものや、備 品の返納の手続きを行わず廃棄されている重要備品もあった。各所管課から出雲市 物品管理規則第8条第1項に基づく備品の返納(IPK備品管理システムの備品組 替処分申請)があった場合は、同条第2項により当該備品の状況を確認のうえ同規 則第9条により備品組替処分承認をし、そのうえで同第9条により備品が不用にな ったと認めるときは不用の決定をすることとなっており、その際当該備品の時価見 積額が50万円以上であるときは、あらかじめ市長の承認を受けなければならない が、その承認も行われていなかった。
その他としては、所管替の手続きにおいて、特に組織見直し(課の統合や課の分 離等)があった際の備品の整理、登録が適正になされていないもの、備品の所在場 所が実際の所在と異なるものや所在場所が具体的に明示されていないものなども
見受けられた。
2 固定資産台帳の整備について
平成26年4月に、総務省の「今後の新地方公会計の推進に関する研究会」が報 告書をとりまとめ、財務書類作成にあたっての統一的な基準が示され、その作成に あたっては、固定資産台帳の整備と複式簿記の導入が求められており、地方公共団 体は同研究会が作成した財務書類等の作成についてのマニュアルに基づく統一基 準での財務書類を原則3年以内に作成し公表することとなった。管財契約課におい ては、この要請に基づき現在、地方自治法で規定された公有財産の管理や決算書の 資料として作成する「財産に関する調書」の調整等のために作成している『公有財 産台帳』の整備から取得価額や耐用年数等のデータを網羅的に記載した、新地方公 会計制度での財務書類作成の基礎となる補助簿として、そして、保有する財産(固 定資産)の適切な管理及び有効活用に役立つ『固定資産台帳』の整備を早急に推し 進めるうえでの重要な役割が期待されているところである。この『固定資産台帳』 の整備については、全庁的なプロジェクトチームを組むことも一考であるが、いず れにしても、この台帳整備にあたって、主導的な立場であることを自覚され、定め られた期間内での『固定資産台帳』整備に邁進されたい。
なお、この台帳整備にあたっては、現在のIPK(出雲市内部情報処理システム) の備品管理システムにある備品台帳を基礎として、『固定資産台帳』に必要なデー タを追加する等、地方自治法第2条第14項に規定された「その事務を処理するに 当っては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げる」 ことを念頭に置き、効率的な事務処理の遂行に努められたい。また、近年地方自治 体で問題となっている「資産更新問題」に対応する必要性も考慮に入れ、稼働率や ランニングコスト等を記入できる様式を検討されたい。
なお、この『固定資産台帳』を正確に作成するためには、まず現在ある『出雲市 物品管理規則』に基づく、適正な備品管理が行われていることが前提であることは、 言うまでもない。
3 『出雲市物品管理規則』について
先に、「『固定資産台帳』を正確に作成するためには、まず現在ある『出雲市物品 管理規則』に基づく、適正な備品管理が行われていることが前提であることは、言 うまでもない。」と述べたが、この規則においても、改善すべき点が見受けられた。 まず、この規則第2条で、物品について「備品」と「消耗品」に分類してあり、 さらに第3条で当該定義について規定してある。この定義によると「備品」に属す る物でも、「金額の多寡」によっては「消耗品」に分類されるものがあるというこ とである。
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費され、又は損傷しやすい物及びその性質が備品に属する物であって1品の購入価 格又は評価額が5万円未満のものをいう。」と規定されている。「金額の多寡」によ って、この2つを分類することは、事務の効率化の面から、必ずしも否定するもの ではないが、おおむね2年以上の使用若しくは保存に耐えるという同じ備品の性質 を有する事務用机や椅子などで金額によって「備品」と「消耗品」に分類されると いった矛盾を生じるケースがあるのは好ましくないので、金額によらず備品として 管理すべき例外(公印や庁舎内で業務上最も多く使用され、かつ明らかに備品の性 質を有している事務用机、脇机、椅子、ロッカー等)の規定を規則に追加すること について検討されたい。
また、「重要備品」については、「高額備品」や「物品(1件 100万円以上) (○注『決算書』の『財産に関する調書』中の表記)」と様々な表記がされているの で、この機会に『重要備品』についての定義を規則で明確にされたい。
むすび
行政需要の多様化に伴い、事務事業の遂行や効率化などのために高額な重要備品 の役割は増大しているが、依然として厳しい財政状況のもと、重要備品の取得にあ たっては費用対効果や使用頻度、事業計画などに十分配慮し、その必要性について 判断することが必要である。地方財政法第8条に「地方公共団体の財産は、常に良 好の状態においてこれを管理し、その所有の目的に応じて最も効率的に、これを運 用しなければならない。」と規定されているとおり、重要備品の管理にあたっては、 管理意識の徹底と有効な活用が必要であることは言うまでもないことである。
今回の行政監査の結果、重要備品の管理及び活用状況を見ると、登録や廃棄等の 事務手続に不備があるものが多く、この原因は登録にあたって合併前の各市町で所 有していた重要備品の移行登録作業が必ずしも適切に行われていなかったことや 合併以降何度か行われた組織見直や事務事業の移管等に伴う備品の移動処理等が 円滑に行われていなかったことではないかと考える。また、備品購入時の目的が 十分果たされていないものや不用となったものの廃棄処理がなされていないもの が見受けられるなど、備品の重要性に対する認識が希薄な面が感じられたところで もある。